hibana

憂鬱な昼下がりの布団の中から、愛を込めて。

 

1月7日

 

 

バイト先に来たふたりの30代女性は「独身だからここで毎年ふたりで寂しくケーキを食べて過ごすのがわたしの誕生日なの、あっ、でも 寂しく なんて言ったらダメだね、わたしはこれがちゃんと楽しいから」って酔っぱらいながらあたしに言ってきて、なんだかかなしくなった。未婚か既婚か、恋人がいるか、毎月の収入がどのくらいなのか、どのくらい友達がいるか、ブランドの新作の鞄を持っているかどうか、子供にどんな習い事をさせているか、エトセトラ、エトセトラ。この人はいままでどれくらい傷ついてきたんだろう。小さなことから大きなことまで全てマウントを取りたがる誰かのせいで、誕生日さえ両手放しに喜べないなんて。

 


ただしくない、と おもった。

こんな世界間違ってるよとハッキリ言える勇気はないけど、明らかに、ただしくはないよこんなの。